2015年10月6日火曜日

オワハラの元凶!?就活のルールを決めているのは誰か? 1/2

こんにちは、明治大学3年の溝口です。

2016年度新卒生の内定式も行われ、開示時期の繰り下げに伴う大混乱に陥った2015年度の新卒採用も、終わりを迎えようとしています。今年の採用日程には多くの批判があり、その見直しの可能性が示唆されているようです。(なお、今年の大混乱の模様は以前の社長執筆ブログで言及していますので、割愛します)

今回は、来年自分が就活を控えていることもあり、
「そもそも就活のルールって誰が決めているの?」という疑問に
焦点を当てたブログを書いていきます。


まず、形式的に、就職・採用活動のルールを定めているのが、「倫理憲章」(対企業側のルール)「申合せ(対大学側のルール)」です。

「倫理憲章」は経団連(企業側)に、「申合せ」は就職問題懇親会(大学側)によって定められ、互いに尊重しあうという形で採用活動が行われています。

特に、倫理憲章は、広報・採用活動の開始時期や正式な内定日を定めているものとして、就活生にとっては馴染み深い存在ではないでしょうか。定める主体や対象は異なるものの、両者の主な目的は、「学生が本分である学業に専念する時間を十分に確保できるように、就職・採用活動を行っていくこと」と互いに共通しています。(参照 文部科学省

ただ現状は、事実上の採用・選考活動を規定より早く行い、学生に内々定を出すなど、倫理憲章に従わない企業が多いため、その目的が十分に果たされているとはいえません。そもそも昨年度の改正以前から、外資系企業はそのルールに従っていないことがほとんどなので、今に始まったことではありません。

では、企業視点で考えた際に、「倫理憲章」に従う必要はあるのでしょうか?
「倫理憲章」は経団連に所属している企業(1329社、20156月時点)にしか適用されないこと、そして、倫理憲章には厳格な罰則即ち、法的拘束力がないことが挙げられます。ましてや経団連に所属している企業ともなると大企業しかおりません。大企業が定めるルールに中小企業も従わなければダメというのもこれまた変な話なような気がします。
実際とのところ、経団連に所属しながらも裏でこっそりルールを破る企業も少なくないみたいです。
こういった現状からわかるように、「倫理憲章」は、優秀な人材を早期に囲い込みたい企業側にはメリットがなく、企業側が積極的に定めているわけではないと推察できます。
  

このように、形式的には、企業・大学側双方が自主的に就職・採用活動のルールを規定していることになっているものの、企業側はその恩恵を受けられてはいないようです。では、「なぜ企業側は倫理憲章を定めるのか」、即ち、「企業に倫理憲章を定めさせ、影響を与えているのは何か」について検討していくことで、表題の問いに対するより深い解が導き出せそうです。


長くなったので、続きは次回で!!!


明治大学3年生 溝口