2015年8月17日月曜日

コンサルティングって何? vol.3 意外とMECEではないコンサル職種

代表の大谷内です。

第1回ではコンサルの基本第2回ではコンサルの実務と触れてきました。
今回は、コンサルの職種について触れたいと思います。

コンサルの職種と言っても、イメージがわかないと思いますが、俗にかっこよさそうと言われる戦略コンサルや経営コンサルを筆頭に、色々とあります。 

そういった職種を大学生でも分かる範囲内で説明していきたいと思います。
まず言いたいことは、これらの職種決してMECEではありません。各領域に重複があり、この重複を考慮したうえで理解していかないと、一生コンサルの職種が理解できません。
正直、中途採用の面談をしていても、これを理解できていない求職者は多いです。

会社によって捉え方も違っており、共通的な決まりごとはありませんが、一般的には以下の通りと解釈して構いません。

■ 戦略コンサルティング
会社の経営や事業の戦略を立てるもの。
経営方針に関わる部分が多く、社長やCEOやCOOとクラスと折衝する機会が多い。
例:海外進出に伴い、どの国が良いかの選定等

■ 業務コンサルティング
業務の目標や課題をインプットに、達成・解決するための支援を行う。
根幹となる業務の業務改革が多く、統括取締役や、事業部長と折衝する機会が多い。
役職者のみならず、現場メンバとも接する機会は多い。
対応策としてITを活用するケースもあり、ITコンサルティングとの垣根は曖昧。
クライアントの業界において高い知見が求められます。
例:店舗型のビジネスにおいて、各店舗のBS,P/Lの見える化の導入

■ ITコンサルティング
業務の目標や課題をインプットに、ITを主に、達成・解決するための支援を行う。
課題を深堀していくと、結局ITではなく、業務改革で良いのではというケースもあり、業務コンサルティングとの垣根は曖昧。
統括取締役やCIOや情報システム部長と折衝する機会が多い。
IT部門のみならず、導入部門と接する機会も多い。
ITに関して高い知見を求められ、業界問わず何かと重宝される。
例:IT投資予算の最適化、大規模システムの導入支援

■ 人事コンサルティング
人事制度(昇給や就業規則等)や人材研修に関わるコンサルティング領域が多い。
組織的なお話も一部絡んでくることはあるが、組織論になると、戦略コンサルや業務コンサルと垣根は曖昧になる。
人事部門との折衝がほとんど。
労務等の高い知見が求められる。
例:リストラ計画の策定、人材育成計画の策定

■ 経営コンサルティング
理解するのが一番曲者で、上述の全領域を包含すると捉えて構いません。
中小企業向けのコンサルタント(船井総研等)が得てしてここに分類されます。
各領域を広く、浅く支援するものと考えてください。ただし、売上向上(マーケティング)的な支援が一番多く、得意でもあります。
例:町工場の営業支援、資金調達支援


分かりましたか?
分かったつもりでは翌日忘れているので、自分の言葉でまずは説明できるようにしましょう。
なお、上述以外でコンサルタントという用語を使う業界もありますが(例:人材紹介企業)、コンサルティング業界として分類されるものではないので、記載外としております。


代表取締役社長 大谷内